愚者、ぼんやりと月へ行く。

のらくらやってこう

観劇マナー問題。

Twitterでまたも観劇マナーについてああだこうだ。もう何回同じことを繰り返してるんだろう。数ヶ月に一度は、観劇マナーについての議論が演劇界隈という狭いコミュニティの中で交わされているのを見かける。

今回は携帯電話の電源について。説明しても切らずに鳴らす奴がいる、上演前にしっかり切るところを実演して説明した方がいい、切らない奴は観劇に来るな、鳴っても気にならないぐらい作品にのめり込ませろ、終演後挨拶で鳴らした人に糾弾してて嫌な気分だった、そもそもそんな気になるもの?などなど様々な意見が飛び交ってる。個人的には、観劇に来るなとか言ってる奴こそ観に来んなって言いたいけど、でも上演前に携帯電話の電源はお切りくださいって説明をしてたらそれは電源を切るべきだと思うし、劇場に関わらず、パブリックな空間において他者の存在を意識出来ない人に対しては、少なからず苛立ちを覚えてしまうのも確かで。

こないだ、ある劇団の舞台の前説で「携帯の電源は切らなくていいです。理由は俺自身も切るの面倒だって思うから」と話していて、ストレスフリーな環境で観てくださいって気持ちは分かるんだけど、こういう場所場所でルールが違うから他の舞台で切らない人が増えるんだなぁと。だいたい携帯の電源切ることってそんなにストレスなんかな?でも開演する5秒前まで携帯見てる人とかいるし、終演後に直ぐに携帯で時間確認する人もいるから、やっぱりギリギリまで電源は入れておきたい人は多いんだろう。まあ上演中に故意に鳴らそうとしてる人なんて(多分)いないだろうから、電源切ったつもりが切れてないとか、まあ観劇中に電話なんてかかってこないだろうという予想が外れて鳴っちゃったみたいな事が多いんだろうな。

携帯で言えば、電源入れた状態でイヤホンをつけっぱなしにしてカバンにいれるのも注意した方がいいと思ってる。最近のイヤホンってコードの途中に再生ボタンがついてる奴が多くて、あれが何かの拍子に押されちゃうと勝手に音楽が再生されちゃうんだよね。イヤホン越しだから大きくは流れないけど、その近くに座ってる人にだけ微かに聞こえたりするから、当人になったら物凄く集中がそがれるんよ。音が小さいから鳴らしてる本人もあんま気づかないし、周りも分からないから注意もし辛いし、あれは本当に迷惑。これも電源切れば全部解決なんだよね。

あと僕は携帯よりも上演中に喋る人の方が気になっちゃう。寝るのはね仕方ないと思うんだ、多分つまんないから寝るんだろうし。コメディとかで笑いながら一緒に突っ込んじゃう人いるじゃん。うちの親はテレビ観ながら喋っちゃうタイプなんだけど、舞台でやられると結構キツイものがあるよね。あれは正直やってる方からしても観てる方からしても迷惑ですよ。

とまあ色々思うことあるけども、上記した通りいわゆる「観劇マナー」って奴が舞台の敷居を底上げしてる原因のひとつでもあると僕は思ってるわけで。ただでさえその現場に時間とお金をかけてわざわざ観に来たのに、更に色んなルールを押しつけられるなんてそりゃたまったもんじゃないよね。そんな中で「新規の客は観劇マナーがなってない」なんて非難されちゃ、そりゃ観に来なくなるよ。どんどん閉塞的な空間になってくよ。側から見てても「こんなんでごちゃごちゃ言われる場所に行きたくない」って思うもん。

じゃあどうすべきなんだろうか。

結局この話が行き着くとこは「他人の気持ちを慮ろうよ」って話であって、それはもうどこに行っても同じことで。だから観劇マナーっていうより、一般常識的なマナーとして、こんなことやったら他の人に迷惑じゃん?ってのを誠心誠意をもって伝え続けるしか他に方法はないんだろうな。残念ながらそれでも守らない人は出てくる。そしたら伝え切れなかった事に対しての反省と改善をするべきなんだろう。「暗黙の了解」なんてものはパブリックな空間においては無力ですよ。終演後の糾弾なんて以ての外。勿論悪いのはマナーを守らなかった当人だけど、その為に全員を嫌な気分にさせて帰らせるなんて最低だよ。ただ、悪質なマナー違反を繰り返すような人に対しては排斥する事も厭わない精神であっていいと思う。どう判断するかは難しいとこだけどね。難しい問題だけど、こういう仕事にはついて回る問題だろうから、各々の対策が必要なんだろうね。

団体を持つものとして、自戒を込めて。